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2022-10-27

乳がんの原因となる遺伝子変異は、胃がんや食道がんのリスクも増加

Digital illustration of DNA in abstract background


BRCA1/2の遺伝子変異が増加させる発がんリスクは、一般に知られている乳がんだけではありません。

日本人に多いがんのリスクも増加

遺伝性のがんとして代表的なのは、BRCA1/2の遺伝子変異による乳がんです。親から子へと5割が受け継がれ、欧米の研究ではそれぞれの変異があった場合、80歳までに7割が乳がんを発症するといわれています。また、卵巣がんにおいても発症リスクが高いことがわかっていますが、理化学研究所などのグループの研究ではBRCA1に変異があると、女性の乳がんは16倍、卵巣がんは76倍、膵臓がんは13倍、胃がんは5倍、胆道がんは17倍も増加することが明らかになりました。日本人に多いがんでもリスクが増加していました。BRCA2の変異では女性の乳がんは11倍、男性の乳がんは68倍、卵巣がんは11倍、膵臓がんは11倍、前立腺がんは4倍、胃がんは5倍、食道がんは6倍となっています。また、BRCA1変異があると85歳までに女性が乳がんになる確率は73%、BRCA2でも58%に達しました。膵臓がんではBRCA1/2の変異があると、それぞれの確率は16%、14%となりました。胃がんでは約2割の確率で発症しています。

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