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2021-11-02

がんの転移を促す蛋白質が、新型コロナウイルス感染症を悪化させる


がんの転移の元凶と新型コロナウイルスの重症化の元凶は同じ蛋白質でした。

免疫の攻撃を抑える免疫細胞を誘導

東京女子医科大学のグループは、S108Aというがんの肺への転移を促す蛋白質が、新型コロナウイルス感染症の重症化にも影響していることを明らかにしました。原発巣から出される特殊な信号が、肺に届くと、この蛋白質が作られ、血液やリンパによって流れてきたがん細胞が、そこで増殖し易くなります。この蛋白質が新型コロナウイルスの重症化に関係していることは、以前から示唆されていましたが、このグループがマウスの注入して調べたところ、肺の血管に異常が起きて、肺炎のような状態になっていました。また、免疫細胞の中には免疫のバランスを取るために、免疫細胞の攻撃を抑制するものがあり、それが誘導されたからではないかと考えられています。この発見は、新しい治療を開発する端緒になるのではないかと期待されています。

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