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2023-10-23

犬のがんも、私たちと同様に免疫で治す時代に

がんは免疫を抑制して進行するので、それを回復させることが、治療として有効です。

がんは犬も死因としては最多

ペットとして飼われる犬は、飼われる環境、餌などの進化によって飛躍的に延びています。反面、増えてきているのががんであり、既に死因としては最も多くなっています。これに対してペットの医療も進化しており、抗がん剤や放射線、手術による治療が行われるようになりました。そして、私たちと同じように抗がん剤の副作用という弊害が問題になっているのです。そこで、近年、犬のがんにも免疫による治療が開発されています。犬の肛門や肺のがんではHER2という蛋白質が、得意的に発現しているのですが、このがんの進行に関係する蛋白質の働きを阻害する薬は、既に私たちの乳がんの治療薬として存在し、これが犬にも有効ではないかと考えられています。また、犬の膀胱のがんではID01という蛋白質が特異的に発現し、これが免疫のがんを攻撃する働きを妨げて、がんを進行させることが明らかになりました。この仕組みに着目し、ID01の働きを阻害する新薬の開発が進んでいます。

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