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2023-08-08

睡眠の質は、食道がんのリスクに影響していた


質のよい睡眠は、疲労を回復させるだけでなく、がんのリスクも軽減することがわかりました。

睡眠の質が悪いと、リスクが87%も増加

米国ワシントン大学セントルイス校のグループは、睡眠と食道がんとの関連性について研究を行っています。英国バイオバンク(2006~16年)の参加者39万3114例を対象に、睡眠行動(クロノタイプ、持続時間、昼寝、日中の眠気、いびき、不眠症)と食道腺がん・食道扁平上皮がんのリスクとの関連性を前向きに評価しました。参加者は、1日当たり6時間未満、または9時間超の睡眠、日中の昼寝、習慣的な日中の眠気などの不健康な行動の数によってよい睡眠群、中程度の睡眠群、悪い睡眠群に分類されました。最長9.3年の追跡期間中に294例の食道腺がんと95例の食道上皮がんが診断されています。結果、1日当たり9時間超の睡眠、時々の日中の昼寝は、食道腺がんのリスクの増加と個別に関連していました。また、よい睡眠群と比較して、中程度の睡眠群は、食道腺がんのリスクが47%増加し、悪い睡眠群では87%も増加していたのです。さらに、夕方のクロノタイプ(1日のうちで最も活発に行動する時間帯)では登録2年後の食道上皮がんのリスク上昇と関連していました。睡眠行動は、食道がんを予防するために役立ちそうです。

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