2021-04-20
オプジーボが原発不明がんに対して承認申請
がん全体の1~5%は、転移した状態で見つかり、最初に発生した原発部位がわかりません。
原発不明がんは治療方針が立てづらい
既に転移した状態で発見され、最初に発生した原発巣がわからないがんを原発不明がんといい、がん全体の1~5%とされます。既に転移しているので、化学療法が主体になりますが、標準治療は部位別にガイドラインが定められているので、原発不明がんは治療方針が立てづらいのが実情です。オプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤は、がん細胞による免疫細胞に対する抑制を解除するため、がんの部位ではなくがん細胞の特徴によって効果が現れます。先日、オプジーボを製造販売する小野薬品工業は、同薬の原発不明がんに対するy適用拡大について承認申請を行いました。近畿大学病院の医師主導治験では主要な評価項目を達成しています。PD-L1を発現したがん細胞は、免疫細胞(T細胞)のPD-1に結合して、がん細胞を攻撃出来なくしますが、PD-1抗体であるオプジーボはT細胞のPD-1に結合することで、このがん細胞による抑制が出来なくしてしまうのです。従って、PD-L1が陽性のがんであれば、部位を問わず効果が期待出来ます。
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