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2020-05-08

がん遺伝子パネル検査を血液のがんにも活用


がんは遺伝子の病気です。どんな遺伝子の変異があるかを知れば、がんの性質がわかります。

固形がんのがん遺伝子パネル検査は保険適用
がん遺伝子パネル検査では個々の患者のがんに関連する遺伝子を分析し、どのような変異を起こしているかを明らかにすることで、がんの性質を知り、それに応じた治療(分子標的薬)を選択します。現在、固形がんにおいて標準治療が終了した患者や、標準治療が確立されていない希少がんの患者には保険適用になっています。国立がん研究センターと大塚製薬は、このがん遺伝子パネル検査を血液のがんで行える手法を開発しました。日本血液学会の「造血器腫瘍ゲノム検査ガイドライン」に掲載されている遺伝子を含む454遺伝子を、解析の対象とし、個々の遺伝子だけでなくそれらの組み合わせで機能する融合遺伝子も対象。また、DNAだけでなくRNAも調べます。

膨大な種類のある血液がんの性質を把握するために
血液のがんには膨大なタイプがあります。抗がん剤や分子標的薬、骨髄移植などの治療が行われます。どの細胞が、どんな遺伝子の変異を起こしているかで、治療の初期の段階からがんの性質を細かく把握することで、最適な治療とそのタイミングを判断する材料になります。現在、行われているがん遺伝子パネル検査は、固形がんが対象ですが、血液のがんを対象とした手法はまだ実用化されていませんでした。今年度中には臨床試験を開始し、将来的には保険適用を目指しています。

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