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2019-08-27

膵臓がんの進行を抑える線維芽細胞を発見

繊維芽細胞は結合組織を構成する細胞のひとつですが、がんの組織にもたくさん存在しています。

最も厄介ながんの新たな治療に繋がるか
繊維芽細胞は結合組織を構成する細胞のひとつです。この線維芽細胞に膵臓がんの進行を抑える働きがあることがわかりました。膵臓がんは内臓の奥まった部分にでき、初期には自覚症状もないことから発見が遅れがちで、進行した状態であることが多く、生存率も極めて低いことが知られています。この膵臓がんの組織は1割ががん細胞で、8割は繊維芽細胞が占めています。名古屋大学のグループはこの膵臓がんの組織内の線維芽細胞のうち、メフリンという蛋白質を発現しているものに、進行を抑える働きがあることを発見しました。メフリンを発現していない線維芽細胞は、膵臓がんの組織をかたくして守っていますが、メフリンを発現するとやわらかくなり、抗がん剤などが浸透し易くなるそうです。この発見が、最も厄介ながんといわれる膵臓がんの新たな治療の端緒になることが期待されています。

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