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2017-12-19

尿1mlからがんを発見する技術が開発される

がんは何よりも早期に発見し、早めに治療することが求められます。そのためには負担のない受けやすい検診が求められますが、名古屋大学などのグループは尿1mlからがんを発見する技術を開発しました。

尿中のマイクロRNAを効率よく補足出来るようになった
名古屋大学などのグループは、1mlの尿から肺、膵臓、肝臓、膀胱、前立腺のがんを発見する技術を開発しました。尿には細胞が分泌する細胞外小胞体が含まれ、その中には生体機能を制御するマイクロRNAが入っています。このマイクロRNAは健常者とがん患者では発現しているものが異なっていると考えられていました。今回、塩化亜鉛ナノワイヤを用いて、尿中の細胞外小胞体を99%以上補足することが可能になり、従来の遠心分離器を用いたやり方では200~300種類しか見つかっていなかったマイクロRNAを、1000種類以上見つけることが出来るようになりました。そして、実際に健常者とがん患者の尿中の細胞外小胞体に含まれるマイクロRNAを比較したところ、前立腺や膀胱といった泌尿器系のがん患者だけでなく肺や膵臓、肝臓のがん患者においても得意的に発現しているマイクロRNAが確認出来ました。この技術を活用すれば、体を傷つけない非侵襲的ながん検査が可能になるのではないかと、期待が寄せられています。
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