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2017-12-18

アルコール依存症の治療薬に抗がん作用が

がん以外の病気や症状に使われる薬に、抗がん作用が発見されることはよくあります。デンマークではアルコール依存症の治療薬ががん患者の死亡率を下げることが確認されました。

新たな分子標的薬の開発に繋がりそう
我が国の飲酒人口は6000万人、そのうち230万人がアルコール依存症だといわれています。重篤なアルコール依存症になると精神的、肉体的に様々な合併症を伴うことが多く、生活指導やカウンセリングだけでなく薬による治療が行われます。アンタビュースは数十年もの間使われてきたアルコール依存症の治療薬ですが、デンマークの疫学調査を元にした研究で、このアンタビュースに抗がん作用があるということがわかりました。がんと診断された後も、このアンタビュースを服用しつづけた患者は、診断の時点で服用を止めた患者よりも、死亡率が低かったのです。腫瘍の増殖に関係するNPL4という蛋白質を標的に作用していることも突き止めており、新たな分子標的薬の開発に繋がるのではないかといわれています。

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