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2017-04-27

高齢者の末期がんに抗がん剤は延命効果なし

「標準治療」といわれるように、我が国におけるがん治療の基本のひとつが抗がん剤です。しかし、高齢の末期がん患者に対しては抗がん剤は延命効果がないということが明らかになりました。

抗がん剤を使わないほうが延命出来ることも
副作用が大きい抗がん剤。進行の度合い、年齢や体力などを考慮して処方することが求められますが、高齢の末期がん患者については抗がん剤を使っても延命効果がないということが明らかになりました。国立がん研究センターなどが2007年から2008年までに同センター中央病院を受診した約1500人の70歳以上のがん患者に対して、調査を行った結果、肺がん、大腸がん、乳がんのステージ4の患者については抗がん剤治療を行っても行わなくても、生存率に大きな差異は見られませんでした。肺がんで比較してみると、受診後の生存期間が20か月まででは抗がん剤治療を受けた患者のほうが多かったのですが、40か月以上生存したのは抗がん剤治療を受けなかった患者だけでした。また、75歳以上の患者では10か月以上生存したのは、抗がん剤治療を受けなかった患者のほうが多く、生存期間も長くなりました。

無駄な抗がん剤治療は身体的、経済的負担になるだけ
がん患者は増大し、関連する医療費は財政圧迫の一因になっています。抗がん剤は高額であり、その使い方を適切にしていくことは、医療費を抑制していく上で必須といえるでしょう。また、何より患者にとって無駄な治療で副作用に苦しんだり、余計な出費を求められたりするのは、不幸な話です。こうした研究や情報の開示が進み、がん治療がより患者本位になっていくことを望みたいものです。

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