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2017-03-13

微粒子と超音波による新しい膵がん治療

膵がんは、発見された時は既に進行していることが多く、5年生存率が低いことでも知られています。そんな膵がんに対して微粒子と超音波を使う治療法が開発されています。


膵がんは発見された時には進行していることが多い
先日、歌手のかまやつひろしさんが膵がんで亡くなりましたが、この膵がんは、膵臓が奥まった部分にあることや、初期には自覚症状があまりないこもともあって、発見が遅れがちです。有効な治療はまず手術ですが、膵がんと診断された時点で、浸潤や転移が進み、既に手術が出来ない状態である患者は少なくありません。そんな厄介ながんに対して新たな治療が開発されています。4月には東京医科大学が12人の患者に対して安全性を確認する治験を開始。その後、東京女子医科大学も治験に加わり、効果の検証に入ります。

微粒子状の抗がん剤を患部に送り、超音波で刺激
高分子ポリマーで覆った抗がん剤「エピルビシン」を、通常よりも少ない量で投与し、患部に弱い超音波を当てます。高分子ポリマーで覆った抗がん剤は、がん組織の血管の隙間は通過しますが、正常組織の血管の隙間は通過しないため、主にがん細胞に取り込まれます。ここを超音波で刺激することで、がん細胞を内側から破壊するのです。抗がん剤は少ない量を使用し、正常細胞にはほぼ取り込まれません。また、強い超音波ではないので副作用の心配もありません。がん細胞のみをピンポイントで攻撃する方法といえるでしょう。

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