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2017-01-20

オプジーボ、年内にも胃がんにも保険適用

悪性黒色腫にはじまり非小細胞肺がん、腎がんなど様々ながんが保険適用になっている免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」ですが、患者の多い胃がんにも拡大されそうです。

昨年12月、オプジーボの胃がんへの保険適用拡大を申請
昨年12月、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」について「治癒切除不能な進行・再発の胃がん」に対して保険適用が拡大されるよう申請が行われました。治験ではオプジーボ、もしくはプラセボ(オプジーボとの効果を比較するために用いられる偽薬)を2週間単位で投与し、症状が進行したり、重度の有害な事象が起こったりするまで続けられましたが、6か月での全生存率はオプジーボが46.4%に対してプラセボが34.7%、12か月ではオプジーボが26.6%に対してプラセボが10.9%と有意な数字にはなっています。

免疫を回復させる薬を、抗がん剤の後で使う本末転倒
悪性黒色腫に始まり非小細胞肺がん、腎細胞がんと保険適用が広がっているオプジーボですが、今年中には胃がんにも使えるようになりそうです。ひとつの問題は標準治療が出来ない胃がんが対象だということですオプジーボはがんによって抑制されている免疫を回復させる薬です。標準治療が効かなくなったということは、既に抗がん剤を何クールかは行っているでしょう。がんを直接叩ける反面、免疫にも深刻なダメージを与えるのが、抗がん剤の短所です。腫瘍が大きくなるのを食い止め、その間に自らの免疫でがんと闘う分子標的薬でも同じことがいえますが、なぜ抗がん剤を使ってからでなければ使えないのでしょうか。保険という制度のもどかしさを感じずにはいられません。

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