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2017-01-19

鋼板メーカーの技術で抗がん剤の適正を判定

一般的な抗がん剤であるイリノテカンは、遺伝子型によって重い副作用が出てしまいます。事前に遺伝子型をチェックする必要があるのですが、山口県の鋼板メーカーが迅速にそれを行える技術を確立し製品化しました。


イリノテカンは遺伝子型によって副作用が
鋼板メーカーの東洋鋼板(山口県下松市)が山口大学などと共同で開発していた遺伝子解析キットが製造・販売の承認を受け、今年中には発売されることになりました。様々ながんに処方される抗がん剤「イリノテカン」は、患者の遺伝子型によって重い副作用が出る可能性があります。同社は精密加工の技術を活かして、医療分野への参入を図ろうと、DNAチップの研究を続けてきましたが、患者の遺伝子型を少ない検体でも迅速に解析する技術を確立し、キットとして製品化しました。

複数の遺伝子型を同時に測定可能
同様の製品は国内では1社が先行して発売していますが、遺伝子解析キット「ジーンシリコンDNAチップキットUGA1A1」は複数の遺伝子型を同時に測定出来る、検体量が40分の1という少量で済む、解析時間も10時間かかっていたところを4時間で出来るなど、多くの特長を備えています。DNAを高密度で固定するポリマーコーティングにおいて、これまでの同社の技術を応用出来た成果だといわれています。

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