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2017-01-10

オプジーボの競合薬「キイトルーダ」が2月に発売

免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」の競合となるキイトルーダが2月に発売されそうです。オプジーボとはどのように違う薬なのでしょうか。

Heilmitteltropfen

米国ではオプジーボよりもキイトルーダが先に承認
高額な薬価が問題になったり、それを受けて、見直し時期を待たずして、薬価が半分に引き下げられたりと、何かと話題になった免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」。これまでは競合が存在しませんでしたが、同様の作用機序であるキイトルーダが、2月には薬価収載され発売される見込みです。米国ではオプジーボよりも先に承認され、国内でも昨年の9月には承認されていましたが、オプジーボの薬価引き下げが議論されていた時期であり、発売元が薬価収載を見送ったという経緯があります。その後、12月には悪性黒色腫に加えて非小細胞肺がんでも承認されました。


キイトルーダはファーストラインで使える
オプジーボはセカンドラインでしか使えない、つまり抗がん剤を投与して、効果が見られなかった患者にしか使えません。がんによって抑制された免疫を正常化するための薬であるにもかかわらず、免疫にダメージを与える抗がん剤の後でしか使えないというのは、本末転倒な気がしますが、キイトルーダの場合はファーストラインで、即ち最初から使えるという強みがあります。また、オプジーボの場合、事前に効果を予測する手段がないことが、使用が一気に増えた一因ですが、キイトルーダの場合、PD-L1陽性という条件がつきました。がん細胞のPD-L1は免疫細胞のひとつであるT細胞のPD-1に結合し、正常に機能させなくするのですが、この状況を打破するのが免疫チェックポイント阻害剤です。PD-L1が陰性のがんであれば、効果は期待出来ないのですから、無駄に使って、治療機会を失うことを防げるともいえます。
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