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2016-11-07

若いがん患者でも将来の妊娠・出産を可能に

lachende familie auf dem sofa

がん患者は抗がん剤や放射線の影響で生殖機能に影響を受けることがあります。そんな患者にも将来、子供を授かる可能性を残そうという学会や医療機関の取り組みを紹介します。

抗がん剤や放射線は生殖機能に影響
若い世代でもがんが増えています。がんを克服するだけでなく、その後をいかに生きていくかを考えての治療になりますが、抗がん剤や放射線による治療が生殖機能に影響を及ぼすことがあります。事前に精子や卵子を採取し凍結保存しておくことで、体外受精によって子供を授かる可能性は残されますが、そうした事情が十分に患者に伝えられていないという現状があります。

来春、日本癌治療学会が指針を発表
日本癌治療学会では乳がんや子宮頸がんなど8種類のがんに対して精子や卵子などを凍結保存し、将来的に妊娠を可能にするための具体的な施策を盛り込んだ指針を作成しました。乳がんでは手術後、12週以内には卵子の採取を済ませ、その後に抗がん剤を使用するように勧めています。同学会では生殖専門医の意見を取り入れ、適宜修正を加えた上で、来春にも指針を発表する予定です。

各県の医療機関が連携してがん患者の妊娠を支援
2013年には全国に先駆け、岐阜県内の24の医療機関が参加し、若いがん患者が将来に子供を授かる可能性を残せるよう、適切な情報を発信し、必要に応じて医療機関も紹介する岐阜県がん・生殖医療ネットワークが誕生。これをモデルにして、埼玉、静岡、滋賀、兵庫、岡山、大阪、沖縄、宮城の各府県でも同様の取り組みがスタート。栃木、千葉、京都、広島、福岡、長崎、熊本、鹿児島の各府県でも準備が進められています。

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