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2024-02-08

免疫から逃れるがんを攻撃する仕組みが開発される

がんは様々な手段で免疫の攻撃から逃れて生き延びます。

がん細胞の目印を少なくする

がんは様々な手段で免疫からの攻撃を逃れようとします。そのひとつが、がん細胞表面のMHCクラス1分子の低下です。免疫細胞の一種である細胞傷害性T細胞は、がん細胞表面のMHCクラス1分子によって抗原提示されて、攻撃を行います。しかし、多くのがん細胞ではこの量が減少しているのです。わかり易くいえば、がん細胞であることの目印を少なくしているということです。北海道大学と東洋大学のグループは、この現象に着目し、MHCクラス1分子の減少は、制御因子であるNLRC5を発現させる遺伝子に、メチル化修飾が起こり、NLRC5が減少していることが原因であると明らかにしました。また、このメチル化を解除し、遺伝子を活性化させるTRED-1システムを開発することに成功しています。動物による実験ではこのシステムでがん細胞に対する細胞傷害性T細胞の攻撃が、大幅に回復することも確認出来ています。

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