HER2低発現

HER2は、乳がんなどで発現する分子です。これが陽性の場合、トラスツズマブという抗体医薬品による標的治療が有効で、HER2の働きを阻害することで、がんの進行を食い止めます。そして、HER2の発現が陽性に達しない低発現の場合、トラスツズマブは適応になりません。しかし、抗体医薬品と低分子の抗がん剤を結合させた抗体薬物複合体の場合、低発現であっても奏効することが確認され適応となっています。従来、乳がんはHER2の発現に加え、女性ホルモンの影響で進行するかどうかによって、サブタイプに分類され、それそrに応じた治療が確立されてきました。しかし、今後は、HER2については陽性・陰性に低発現も加えた分類が必要になりそうです。

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