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2023-11-21

妊娠中にキイトルーダに被曝した乳児が免疫による胃腸炎に

妊婦が化学療法を行うと、胎児にその影響が及ぶことがあります。

免疫は絶妙なバランスで保たれている

がん細胞は様々な手段で免疫を抑制し生き延びます。そのひとつとして免疫細胞の一種であるT細胞表面にある免疫チェックポイントに働きかけて、異物を攻撃出来ないようにしてしまいます。この働きを阻害し、免疫を回復させ、がんを叩くのが免疫チェックポイント阻害剤です。しかし、免疫は非常に絶妙なバランスの中で保たれており、そこに人為的な手を加えると、様々な副作用が生じます。免疫チェックポイントは、自分自身を免疫が攻撃しないように、その抑止のために備わっており、それを無効化すれば、免疫が自分自身を攻撃する自己免疫疾患という重篤な副作用が出る可能性があるのです。オランダでは妊娠中に悪性黒色腫と診断された女性が、キイトルーダによる治療を行ったところ、出産した男児が免疫性の胃腸炎になったという報告があります。

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