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2023-05-22

悪液質を引き起こす蛋白質を特定


がんが進行すると、患部に関係なく全身が衰弱し、体重が減少します。

悪液質が全身に及ぶ仕組みを解明

がんが進行すると、患部だけでなく様々な臓器を含む全身が衰弱し、悪影響を受ける悪液質という状態になります。局所で発生したがんが、全身に及ぶ悪液質を引きこ起こす仕組みは、ここまで解明されていませんでしたが、理化学研究所ではがん細胞から分泌されるネトリンという蛋白質が、悪液質と深く関係していることを突き止めました。また、このネトリンの作用を阻害することで、がん細胞自体には影響はありませんでしたが、実験で使用したショウジョウバエの生存率が上昇することを確認しています。悪液質を予防したり食い止めたりすることは、がんの予後を大きく左右します。一昨年には悪液質の治療薬が登場するなど、大きな取り組みとなっていますが、この発見が新たな悪液質対策の端緒になることが期待されます。

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