2021-12-08
豪州の先住民が使っていた薬草の成分が、がん治療に有効であると判明
抗がん剤を使い続けていると、がん細胞はそれに対応して生き残ろうとします。
抗がん剤を排出するポンプ機能を阻害
デンマークのコペンハーゲン大学のグループは、豪州の先住民が薬草として使っていたエレモフィラに含まれるフラボノイドが、がん治療に有効な働きをすることを突き止めました。代表的な抗がん剤のひとつであるイリノテカンの活性代謝物SN-38は、投与を続けていると、薬剤耐性が生じて、がん細胞からSN-38を排出するポンプの役割を果たす蛋白質を生成します。このエレモフィラに含まれるフラボノイドは、そのポンプ機能を阻害することがわかったのです。このようなポンプ機能を阻害する物質は、既に幾つか見つかっていますが、いずれも副作用のリスクを否定出来ず、自然由来で副作用が少ないと思われるこの成分への期待が高まっています。
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