2021-09-30
抗体薬物複合体の英語表記がそのまま製品名になったカドサイラ
既存の医薬品を複合することで、それぞれの長所を活かす新薬が開発されています。
がん細胞を狙い撃って、副作用を軽減
抗体薬物複合体は、分子標的薬(抗体医薬品)と低分子の医薬品を結合させ、双方の長所を活かした新薬です。がん治療においては分子標的薬が、がん細胞が特異的に発現する分子を目印(抗原)として作用することで、細胞を傷害する抗がん剤の力を、効率よく発揮させることが出来ます。がん細胞を狙い撃つことで、正常細胞への影響による副作用を軽減出来るわけです。抗体薬物複合体のひとつであるカドサイラは、分子標的薬のトラスツズマブと抗がん剤のDM-1を結合させたものですが、その名前の由来は「抗体薬物複合体」そのままです。抗体薬物複合体の英語表記は「Antibody-Drug Conjugate」。3つの単語の頭文字である「ADC」を「K」と「YLA」で挟んで「KADCYLA」というわけです。
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