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2021-09-21

最も厄介ながんを線虫が早期発見


極めて予後が悪い膵臓がんから生還するには、早期発見がポイントになります。

膵臓がんだけを認識しないよう、線虫の遺伝子を改変

線虫を使ったがん検査が、昨年、実用化され、既に10万人以上の方が利用しています。線虫は、がん患者とそうでない方の尿のにおいを嗅ぎ分ける能力を持っており、陰性を特定する確率は8割以上という精度です。この検査をさらに進化させ、最も厄介ながんである膵臓がんを早期で発見しようという試みが行われています。膵臓がんは内臓の奥まった部分に出来る上に、早期だとなかなか自覚症状が出ないため、進行した状態で見つかることが多く、全てのがん種の中でも予後が悪いことで知られています。通常の線虫は、がん種によるにおいの違いは嗅ぎ分けられませんが、嗅覚に関する遺伝子を改変し、膵がんのにおいにのみ反応しない線虫を開発します。まずは通常の線虫でがん全体の有無を検査し、陽性の場合にはこの遺伝子を改変した線虫で、膵臓がんかどうかを確認します。

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