2021-01-14
先端技術が、見えないがんを可視化する
目に見えないがんがあるから厄介なのです。
がんは細胞の単位で存在する
がんは医学的には目に見える段階で、がんと診断されます。しかし、目に見えるがんが全てではありません。1個のがん細胞は時間をかけて分裂と増殖を繰り返し、大きながんになっていきます。検査で発見出来る直径1cmのがんであれば、がん細胞は約10億個。目に見えない段階でも、億の単位で存在します。これを捕捉出来ないから、がんという病気は厄介なのです。
がんと診断される前に、がんを発見する
しかし、技術は常に進歩しています。微量の体液から体内の状態を診断するリキッドバイオプシーでは、血中にあるがん細胞やそこから流れ出た成分を明らかにすることで、がんの有無や進行状態を把握することが可能になり、その精度はどんどん上がっています。がんという病気は早期治療が肝心。がんを制圧出来るかどうかは、がん細胞と免疫細胞の力の均衡に懸かっていますが、がん細胞が増えれば増えるだけリスクは大きくなります。目に見えないがんを、早期に把握して対処や準備をすれば、それだけがんのリスクを小さく出来ます。見えないがんを可視化するリキッドバイオプシーは、その強力なツールになるでしょう。患者にとっては治療の効果を測定したり、再発や転移を予測することに役立ちます。
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