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2023-05-17

がん細胞から抗がん作用のある細菌を取り出すことに成功


細菌を使ってがんを叩く治療が開発されています。

阿吽の呼吸に準えて命名される

北陸先端科学技術大学院大学のグループは、大腸がんの細胞から3種類の抗がん作用のある細菌を取り出すことに成功しました。マウスにヒトの大腸がんを移植し、そこから取り出した細菌を培養する中で、3種類の細菌に優れた抗がん作用があることが明らかになりました。この細菌はその働きを阿吽の呼吸に準えて、「A-gyo」「UN-gyo」「AUn」と名付けられましたが、「AUn」が「A-gyo」および「Un-gyo」との相互作用でより強い働きを示すそうです。細菌を利用したがん治療は、欧米でも開発が進んでいますが、病原性をどうするかが課題でした。サルモネラ菌等の遺伝子を改変して無毒化しても、体内で再度、強毒化するリスクがあるからです。この3つの細菌についてはそもそも無毒でありその心配はありません。新たな治療の端緒になることが期待されています。

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