2019-03-04
軽い気持ちで登録すべきではない骨髄ドナー
骨髄のドナーになるには大きな覚悟が必要です。
骨髄バンクへのドナー登録が増えている
競泳選手の池江璃花子さんが白血病であることを公表し、重症な白血病患者への骨髄移植のためのドナー登録が増えているようです。移植が出来るのは、HLA(ヒト白血球抗原)が一致している必要がありますが、その確率は兄弟でも30%程度、親子でも稀、血縁でなければ万分の一とさえいわれます。より多くの方がドナー登録を行うのは喜ばしいことですが、安易に考えていると大変なことになります。
骨髄移植は途中で止められない
白血病は、骨髄の中で血液を作る造血細胞ががん化する病気です。通常は抗がん剤でがん化した造血細胞を叩き、正常な造血細胞が増えてくるのを待つという治療を繰り返します。これが上手くいかない場合には、骨髄移植を行います。まず放射線や抗がん剤で一旦、造血細胞を全て死滅させ、そこに健常者の骨髄から採取した造血幹細胞を移植し、造血の仕組みを再構築するのです。これがどれだけ大変であり、途中で止められないことががおわかりでしょう。たとえ身内が亡くなろうと、大事な仕事が発生しようと、ドナーに名乗りを上げた以上は、約束通りに採取を行わないと、患者は無用な命の危険にさらされることになるのです。
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