がんが進行すると、代謝が異常になって起こる悪液質は、患者の予後に大きく影響しますが、これといった改善手段がありませんでした。
炭水化物や蛋白質が正常に代謝出来なくなる悪液質
がんが進行してくると、炭水化物や蛋白質の代謝を正常に行えなくなり、栄養失調で衰弱していく悪液質という状態に陥ります。これが患者の命を奪う大きな要因になるのですが、これといった対処方法がありませんでした。小野薬品工業が承認申請を行ったアナモレリンは、胃から分泌される内在性ペプチド「グレリン」に作用することで、体重や筋肉量、食欲、代謝を調節する複数の回路を刺激します。臨床試験では悪液質に陥ったがん患者に対して、体重やきと筋肉量の増加、食欲の亢進が確認されています。がんの種類を限定せず承認申請されており、承認されればがん悪液質に対するはじめての治療薬となります。
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