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2018-08-15

血液による遺伝子診断の有効性が実証される

分子標的薬は特定の遺伝子の変異を確認した上で使用されることがあります。た例えば肺がんのタグリッソを使う際には、通常は内視鏡などでがん細胞を採取して検査する必要があり、患者にとっては負担になるという問題がありました。

遺伝子の変異で薬剤耐性が生じる
肺がんは、EGFR遺伝子に変異があると、チロシンキナーゼという酵素が活性化し、どんどん増殖していきます。そこで、この酵素の働きを抑えるイレッサなどの分子標的薬が使われますが、幾つかの原因で1年ほどで薬剤耐性が出てきます。その半数ほどを占めるのが、EGFR遺伝子にT790Mという変異が生じることです。このような肺がんにはタグリッソという分子標的薬が効果的なのですが、この変異を確認するには、内視鏡等でがん細胞を採取する必要があり、患者にとっては負担となっていました。

負担の少ない血液検査なら繰り返し行える
今回、近畿大学などのグループは、この遺伝子変異を血液検査で調べ、その後にタグリッソを使用することで、有効性と安全性を確認しました。血液検査でEGFR遺伝子にT790Mという変異が確認された患者に、タグリッソを使用したところ、腫瘍が縮小した患者の割合を示す奏効率は55.1%に上りました。遺伝子の変異は検査によっては確認出来たり出来なかったりします。有効性と安全性が確認されたのであれば、血液検査は患者への負担が少なく、繰り返し行えることは、大きな利点といえるでしょう。

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