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2017-11-01

世界最高レベルの医療を受けられても、治すのは患者自身

日本のように誰もが平等に質の高い医療を受けられる国はそうそうありません。しかし、がんに関してはそういえないのが現実です。

相互扶助である以上、保険適応のハードルは高い

我が国には国民皆保険という素晴らしい制度があり、誰もが平等に医療サービスを受けることが出来ます。こんな国はそうそうありません。そして、その提供される内容も世界最高のレベルといえます。誰もが受けられるからといって、安かろう悪かろうではないのです。そこには多くの健康な方が納める健康保険料で、怪我や病気の方を救済するという相互扶助の仕組みがあります。しかし、相互扶助の仕組み、いいかえれば他人の負担で医療サービスを受ける以上、厳格な線引きが求められます。保険適応になるまでには多額の費用と長い時間をかけて治験を行い、エビデンスに基づいて、承認を取得しなければなりません。

日本の標準治療は欧米に比べて遅れている
医療は日進月歩していますが、がんは増え続け、がんで亡くなる方も減りません。当然、がん制圧には巨額の資金と人類の英知が注ぎ込まれて、次々に新たな治療が開発されていますが、それがすぐに保険適応となるわけではないのです。特に日本の標準治療は欧米に比べて何年も遅れているといわれています。標準治療だけでは進行がんの制圧は困難なのです。多くの方にとって医療といえば保険診療を意味します。そして、それは世界でも優れた水準にあります。しかし、がん治療においては標準治療だけでは十分といえないのが現実です。そこに関してはは我が国の医療を過信してはいけません。医療はあくまでも手段。判断し、そして治すのは患者自身なのです。

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