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2017-06-22

がん患者は頑張って食べるべき

がん患者の死因の多くは臓器の不全や感染症です。そして、その背景には栄養不足があります。実は進行がんの患者の多くは栄養失調に陥っています。

末期がんの患者の8割以上が栄養失調だった
がんになってもがんという病気で亡くなるわけではありません。悪液質といって全身が衰弱し、臓器の機能が低下し、感染症などを起こしたことが、直接の死因となることが殆どです。そして、その悪液質と関係があるのは、進行がんの患者の多くは栄養失調であるという事実です。栄養が足りなければ、当然のことながら免疫力は低下します。がん細胞が増える勢いに負けてしまいますし、感染症にもかかりやすくなってしまいます。緩和ケアの専門家である藤田保健衛生大学の東口高志教授が、余命1か月程度と思われるがん患者108人を調査したところ、8割以上が栄養失調状態であったという報告もあります。

極端な食事療法は体力や免疫力を低下させる
がん細胞はブドウ糖を栄養源にします。そこで、糖質を極端に制限しようという治療があります。また、玄米や野菜などの粗食でがん細胞への栄養を断つという食事療法もあるようです。重要なのは過剰な食事制限で体力や免疫力を低下させては本末転倒になるということです。病気になると食欲は低下します。また、抗がん剤治療中は吐き気などでさらに食べられなくなります。それでも食べること、栄養を不足させないことは、治療において不可欠なことなのです。がん細胞が喜ぶようなものを食べる必要はありません。しかし、体力や免疫力を保つ上で必要な栄養を摂取するためには、がん患者は食べるべきだといえます。

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