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2016-11-15

オプジーボが血液がんの一種にも健康保険適用へ

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免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が悪性黒色腫、非小細胞肺がん、腎細胞がんに続き皮膚がんの一種であるホジキンリンパ腫にも健康保険が適用される見込みです。
厚生労働省専門家部会がオプジーボの健康保険適用を了承
11月11日、厚生労働省の専門家部会はオプジーボを血液がんの一種であるホジキンリンパ腫に使えるようにすることを了承しました。早ければ年内にも正式に承認され、健康保険が適用される見込みです。従来の抗がん剤とは全く異なる作用機序で、がんを治療する免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」は、悪性黒色腫で最初に健康保険が適用され、その後、非小細胞肺がん、腎細胞がんと拡大されており、ほかにも頭頚部がんなどで拡大の申請が済んでいます。

オプジーボの薬価が高額になった経緯
オプジーボが一躍話題になったきっかけは、国内のメーカーの開発であること、そして非小細胞肺がんという患者の多い病気に健康保険の適用が拡大されたことです。最初に適用された悪性黒色腫は、患者数が多いとはいえないがんです。そして、このことが昨今、批判の対象となっているオプジーボの高い薬価の原因でもあります。患者が少なければ、開発費を回収し、利益を出すためには、どうしても割高な値付けになってしまいます。結果的にはその後に患者の多いがんにも拡大され、使用が急激に増え、財政圧迫への懸念やメーカーが儲け過ぎではないかという批判に繋がったわけです。

オプジーボの薬価引き下げの後押しに
今回、拡大の対象となったホジキンリンパ腫も国内の患者数が2000人に満たず、決して多いとはいえません。とはいえ、使う機会が増えることは間違いありません。政府は一連のオプジーボの薬価が高いという批判を受け、緊急の薬価引き下げを検討中ですが、どんどん健康保険の適用が拡大されていく現状は、それを後押ししそうです。

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