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2016-08-01

九重親方を1年足らずで死に追いやった膵臓がん

Young woman with pancreas pain over blue background昭和世代にとっては偉丈夫の代表といえる元横綱・千代の富士の九重親方。昨年の秋に膵臓がんの手術をしてから1年足らず。あまりに早い他界です。

還暦と思えぬ肉体美を披露した矢先
大相撲の九重親方が61歳の若さで膵臓がんで亡くなりました。昭和の大横綱・千代の富士として筋骨隆々の体で活躍した姿を、鮮明に覚えてる方は多いことでしょう。昨年の春、還暦での土俵入りでは現役時代を彷彿させる肉体美を披露していました。また、同じ病気で昨年、亡くなった歌舞伎の人気俳優・坂東三津五郎丈も同学年。ふたりとも元気に活躍している中での突然の発病。そして、数年後の死去でした。

膵臓がんは発見が遅れがち
膵臓がんは一般には難しいがんだといわれます。まずこのがんはこれといった自覚症状がありません。何となく胃の奥やその反対側の背中が重苦しかったり痛かったり、胃腸の具合が悪かったり……漠然とした症状であることが多いのです。そのため、検査が遅れ、発見された時には進行しているというわけです。また、膵臓は胃や肝臓に囲まれた体の深部に位置し見つけづらいということもあります。

がんは手術の後、再発・転移する
九重親方も坂東三津五郎丈も、膵臓がんと診察され、手術を受けた当初の発表は「早期」でした。手術は成功し、経過も順調と伝えらていたのも同様です。ふたりが手術後、実際にはどのような経過で、どのような治療を受けたのか、詳細はわかりませんが、ひとついえることは、がんは再発・転移する病気だということです。

局所療法だけでなく全身療法が必要
仮に早期であったとしても、がんは細胞の単位で全身に散らばっています。がんを招いた体質が変わらない限り、このひとつひとつが分裂と増殖を重ねて、また新たながんとなていくのです。そのためには局所療法である手術や放射線に加えて全身療法を行う必要があります。我が国ではその際には標準治療として抗がん剤を用いることが一般的でした。そして、この抗がん剤がかえって予後を悪くする可能性があることは、徐々に周知されてきました。

抗がん剤から免疫を活かした治療へ
抗がん剤は正常細胞まで巻き添えにして殺すので、副作用を伴います。現在、がん治療の主流は免疫をいかに活用するかに移りつつあります。免疫は自らの体に備わった仕組みであり、大きな副作用なしに、がんを攻撃してくれます。九重親方、坂東三津五郎丈ともに体力はある方だったでしょうから、早期に免疫を活かした治療に取り組んでいれば、その後の経過は変わっていたかもしれません。

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