肝がん患者は給付金の対象かも?
肝がんの多くは、肝炎ウイルスが原因ですが、B型肝炎の集団感染者には国から給付金が支払われることをご存知でしょうか。もちろん、B型肝炎を経て肝がんになった方もその対象です。
肝炎ウイルスで肝がんに
肝がんの多くは、肝炎ウイルスの感染が原因といわれます。C型肝炎ウイルスで約70%、B型で約20%の比率です。肝炎ウイルスに感染しても、必ずしも肝がんになるとは限りませんが、長期間、感染して慢性肝炎になると、肝硬変を経て肝がんになります。
集団感染した方には給付金が
我が国ではかつてB型肝炎の集団感染が起こりました。昭和23年から昭和63年の間に実施された予防接種やツベルクリン反応検査の際、注射器を使い回したことが原因で、推定40万人以上の方がB型肝炎ウイルスに感染したのです。現在ではひとりひとり注射器を交換するよう徹底されていますが、不幸にしてこのことが原因でB型肝炎ウイルスに感染した方には、国が責任を認め、給付金を支払うことになっています。
肝がんなら最大3600万円を給付
対象となるのは昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までの間に集団予防接種等の際、注射器の連続使用によりB型肝炎ウイルスに感染した方と、その方から母子感染した方、さらにそれらの相続人の方です。症状に応じて50万~3600万円が支払われます。肝がんになると発症から20年を経過した方で900万円、20年を経過していない方で3600万円と、闘病中の方にとっては助かる話です。
国家賠償請求という大変な負担
とはいえ、この給付を受けるのは、そうそう簡単な話ではありません。国を相手に国家賠償請求訴訟を起こし、給付を受けられる条件を満たしているかどうか、証拠に基づき確認していかなければなりません。これは闘病中の方にとっては労力の面でも費用の面でも大変な負担になります。
初期費用ゼロでサポートする弁護士も
近年、このB型肝炎給付金の請求を積極的にサポートしてくれる弁護士が増えてきました。相談が無料なのはもちろん、弁護士費用も成功報酬でかまわないというところが多く、着手金を用意出来なくてもサポートしてくれます。専門の弁護士に依頼するメリットは、労力を減らせるだけではありません。経験豊かなプロが味方につくことで、実際の訴訟から和解、そして給付金の受取まで効率よく進めることが出来ます。
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