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2020-09-01

がん患者が免疫力低下を防ぎ、コロナ禍を乗り切るために必要なこととは?

がん患者が免疫力低下を防ぎ、コロナ禍を乗り切るために必要なこととは?

新型コロナウイルスの猛威、厳しい残暑のダメージ
まだ残暑の厳しい季節、夏の疲れが襲ってきそうです。そして、春先から猛威を奮っている新型コロナウイルスの感染拡大は、緊急事態宣言が解除されてからは再燃し、鎮静化の兆しはありません。がん患者さんにとって回復の大きな鍵は免疫。それは感染症対策においても大きな意味を持ちます。がん患者さんは免疫が低下しており、細菌やウイルスへの抵抗力が弱くなっているからです。この時期をどう乗り越えていくべきか、多くのがん患者さんの治療や生活指導を行っている新横浜かとうクリニックの加藤洋一医師に、お話を聞きました。

持病がある方や高齢の方は軽度の熱中症を繰り返し易い
新型コロナウイルスの感染者はなかなか減りませんが、検査が増えた結果で、亡くなる方や重傷者はそれほどでもありません。とはいえ、心配なのはこれだけ異常な事態が続くと、健康な方でも大きなストレスを感じざるを得ない。仕事に支障が出て、生活を変えなければならなかったり、次は自分が感染するのではないかと心配したり……。
そこにこの残暑です。梅雨明けから急に気温が上がり、その負担が体に出てくる頃ではないでしょうか。実は、持病のある方や高齢の方は、知らないうちに軽度の熱中症を繰り返していることがあります。ダメージが蓄積して、自律神経がバランスを崩すと、暑くなったら汗をかくとか、体温の調整が出来なくなっているのです。
がん患者さんにとって回復を左右するのは免疫です。自律神経が乱れていると、免疫は十分に機能しません。この季節は特にその対策を考える必要があります。

「夏休みの過ごし方」に生活改善のヒントがある
そして、その一番簡単な方法が規則正しい生活習慣です。子供の頃、夏休みの一日の過ごし方を作ったことがあるかと思います。朝は早めに6時に起床。ラジオ体操や散歩など適度な運動をして朝食。昼食は12時。夕食は18時。就寝は早めの22時。
毎日、規則正しく生活することで、体内時計がしっかり働くようになります。それは自律神経が正常であることを意味します。22時に就寝すると、朝早く4時に目が覚めてしまうかもしれません。それは朝、体を目覚めさせるホルモンが、正常に分泌されている証拠です。
また、自律神経は体の様々な機能を制御していますが、交感神経と副交感神経が相補的に働いています。夜は体を休める副交感系神経なのですが、免疫はこの副交感神経優位の時間に上がっていきます。だから、夜は早めに眠ったほうがいいのです。
また、熱中症対策として水分をしっかりとって、汗をかくことをお勧めします。夜はシャワーやエアコンで適度に体を冷やしてください。

新型コロナウイルス対策は3密と社会的距離の確保
新型コロナウイルスに感染して、症状が重篤化し易いのは、がんを含めて既往症のある方です。がん患者さんは免疫が落ちているし、抗がん剤などは免疫をさらに低下させます。
ただ、実際どうかというとがん患者さんは衛生面に注意しているからか、一般的な風邪を含めて感染症にかかりにくいような気がします。免疫を維持すると同時に、普段の心がけも大事なのかもしれません。 基本的なことですがソーシャルディスタンスを保って3密にならないよう注意し、手洗いとうがいを励行してください。

オンライン診察や免疫検査など最新のサービスを上手に使う
それから最近、よく相談されるのが、感染が怖いので、医療機関に行けないというご相談です。確かに医療機関は感染のリスクが高いですし、大きな医療機関だからといって対策が徹底出来ているとは限りません。
問題は優先順位であって、軽い病気や症状なら別に治療を急ぐ必要はないでしょう。ただ、がんを含めて、生死に関わる病気であれば話は別です。新型コロナウイルスが怖いからと、医師にかからないまま、持病を悪化させて亡くなった方は少なくないそうです。
企業ではテレワークを推進していますが、医療機関でもオンラインでの診療が普及していますし、感染対策として完全予約制で密にならないようにしているところもあります。
がん患者さんは、自分の治療が急を要するのか、そうではないのか、その判断が難しいと思います。そんな時は免疫検査をお勧めします。検査を受けることによって、抗がん剤治療を急がなくてはならないのか、少し延期することが可能なのかなど、ある程度わかります。セカンドオピニオンを活用して、現状を把握するとともに、今後の方針について相談してみてはいかがでしょうか。

個人・法人でCOVID-19検査を実施(自費診療)

COVID-19抗体検査IgM/IgG2種(血液):8,000円
抗原検査(唾液):15,000円
PCR検査(唾液):25,000円
法人向けPCR検査(10名以上):20,000円/1名

結果のお知らせにかかる時間
抗体検査・抗原検査:30分
PCR検査:翌日

<取材協力>
新横浜かとうクリニック
加藤洋一 院長
日本大学医学部卒業。日本大学大学院医学研究科修了。医学博士号を取得。東京女子医大外科非常勤講師、白山通りクリニック院長を経て平成20年、新横浜かとうクリニック院長になる。医療法人社団神樹会理事長、横浜市医師会代議員、神奈川県医師会代議員、聖マリアンナ医科大学放射線講師、横浜外科医会副会長。

〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜2丁目6−13 新横浜ステーションビル 8階
新横浜駅(JR横浜線、東海道新幹線、横浜市営地下鉄ブルーライン)徒歩5分程度
診療時間 10:00~18:00
休診日 木曜・日曜・祝日
※事前予約が必要です
045-478-6180

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