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2020-05-19

抗がん剤に耐性が生じる仕組みが明らかに

抗がん剤は使っているうちに、がん細胞に耐性が生じて、効果が低下していきます。

細胞はDNAの損傷を修復出来る
抗がん剤は、がん細胞が盛んに分裂する性質を利用し、分裂中の剥き出しになったDNAを傷害して、細胞を破壊します。しかし、徐々に抗がん剤への耐性が生じて、効果が薄くなっていきます。こうなるとファーストライン、セカンドライン、サードラインとより強力な抗がん剤に切り替えていかざるを得ず、それでも効果は次第に低下していくという問題がありました。東京大学の秋光信佳教授と明治薬科大学の長浜正巳教授らのグループは、この抗がん剤の効果が低下していく仕組みの一部を明らかにしました。正常細胞でもがん細胞でもDNAに損傷が生じると、それを修復する働きがあり、その際には蛋白質を合成するための情報が転写されたRNAが、重要な働きをします。抗がん剤の攻撃を受けたがん細胞は、このRNAを変化させて、修復力を高めていました。この働きを阻害することで、抗がん剤の効果を維持することが可能になるため、新たな治療のきっかけになるのではないかと期待されています。

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