toggle
2024-09-26

mRNAワクチンが、がん患者の生存期間を延ばす可能性

がん免疫治療患者において新型コロナウイルスワクチン接種が生存率の改善に関連していることが報告されました。

mRNAワクチンがPD-L1発現を促す

米国のテキサス大学MD アンダーソンがんセンターのグループによる研究で新型コロナウイルスワクチンは、新型コロナウイルスの感染を予防するだけでなく、がん治療の効果を向上させることが示唆されました。

今回の研究に先立ちmRNAワクチンが、がん細胞のPD-L1発現を増やして、抗PD-L1抗体など免疫チェックポイント阻害剤の効果を高めることを、齧歯類での実験で発見していました。

そこで、新型コロナウイルスのmRNAワクチンが、 PD-L1の発現を促すことで、免疫チェックポイント阻害薬ががんに細胞に作用し易くなるのではないかと考え、ステージ3〜4のがん患者2,406例及び転移黒色腫患者757例などの記録を使って、その仮説を検証しました。

すると、接種から 100日以内の患者のがんではPD-L1がより多く発現し、特に接種後にがん免疫治療を受けた患者は、全生存期間が延びる可能性があることが判明したのです。

中国の研究チームによる報告でも同様の効果が示唆されています。また、異なる種類のワクチンを接種している患者は、通常よりも長生きする傾向があることが報告されています。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事