2024-05-13
唾液を検査するだけで、下咽頭がんの発見が可能に
下咽頭がんに有効な腫瘍マーカーはないため、負担の大きな内視鏡による検査が行われてきました。
下咽頭がんでは遺伝子のメチル化の度合いが高い
咽頭がんは、初期においては自覚症状が少なく、進行した状態で発見されることが多く、特に下咽頭に出来ると予後がよくないことがわかっています。岡山大学病院で下咽頭がんで内視鏡治療をする患者61人と、このがんではない患者51人の唾液中のDNAを抽出し、がん化に影響を及ぼす遺伝子のメチル化の度合いを比較したところ、下咽頭がん患者のメチル化は極めて高いことを確認しました。この発見は、唾液を調べるという簡易な検査で、早期発見が可能となることを示唆しています。下咽頭がんに対する有効なマーカーはまだないため、内視鏡が使用されていますが、麻酔を必要とするため、手間や時間を含め、患者に負担がかかるという難点があります。
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