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2024-04-10

米国ではエンハーツが、HER2陽性のがんに部位を問わず承認される

我が国で生まれた新薬が、ひと足早く米国でがんの部位を問わず承認されました。

HER2陽性であればがん腫を問わず効果が期待出来る

抗体薬物複合体「エンハーツ」は、抗HER2抗体と低分子の抗がん剤を結合させた新薬で、HER2を発現しているがん細胞を狙い撃って、抗がん剤の強い攻撃力を効率よく発揮させます。乳がんんにはじまり、どんどん適応を拡大させ、現在も多くのがんで承認取得のための治験が進められています。そして、米国では前治療歴があり代替の治療手段のない切除不能、または転移性のHER2陽性固形がんに対して承認されました。通常、新薬はがん種別に承認されますが、作用機序から考えれば、HER2を発現していれば、エンハーツは部位を問わず効果が期待出来るということで承認されたわけです。因みにエンハーツは我が国で生まれた新薬です。既存の抗体医薬品と抗がん剤をベースに、その長所を活かし、短所をカバーするというある意味、日本的な工夫の産物といえます。しかしながら、このエンハーツは国内ではまだがんの部位ごとの適応となっており、構造的な問題を考えずにはいられません。

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