toggle
2023-06-14

mRNAワクチンが治験で悪性黒色腫に好結果


新型コロナウイルスのパンデミックで注目されたmRNAワクチンは、がんへの応用が進んでいます。

がん細胞の目印となる抗原を作る

6月5日、米国シカゴで行われた米国臨床腫瘍学会で、米国の製薬会社メルクとモデルナが共同開発しているmRNAによるがんワクチンが、免疫チェックポイント阻害剤「キイトルーダ」との併用で、キイトルーダ単独よりも悪性黒色腫が進行するリスクを65%、再発や死亡のリスクを44%抑制したと発表されました。新型コロナウイルスのパンデミックによって注目されたm
RNAワクチンですが、がんへの応用が進んでいます。mRNAは、体内で塩基の配列に従ってアミノ酸を集めて、蛋白質を作りますが、異物を攻撃する際の目印(抗原)となる蛋白質を作らせることで、ワクチンとして利用されています。がん細胞には遺伝子の変異によって正常な細胞にはない抗原(ネオアンチゲン)があり、mRNAワクチンはこの抗原を目印に、免疫細胞が攻撃を行うよう、蛋白質を合成するわけです。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事