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2021-01-25

抗体薬物複合体「エンハーツ」が米国で胃がんに適応拡大


抗体医薬品と低分子医薬品を組み合わせて、長所を伸ばし、短所を補っているのが抗体薬物複合体です。

がん細胞を狙って、抗がん剤を作用させる
化学療法においてはいかにがん細胞を狙って作用させ、正常細胞に影響を与えないかがポイントになりますが、抗体医薬品と低分子医薬品にはそれぞれメリットとデメリットがあります。従来の抗がん剤は低分子医薬品であり、がん細胞を直接傷害しますが、分裂中であれば正常な細胞にもダメージを与え、つらい副作用を招きます。これに対して抗体医薬品は、がん細胞が特異的に発現している成分を目印に作用し、分裂を抑制します。がん細胞を直接傷害しませんが、がん細胞に効率よく働きかけるため、副作用は穏やかです。そこで、抗体医薬品と低分子医薬品を結合させることで、従来の抗がん剤の殺細胞作用をがん細胞を狙って効率よく発揮させようというのが抗体薬物複合体です。先日、抗体薬物複合体「エンハーツ」が米国でHER2陽性の乳がんに次いで、HER2陽性の胃がんにも適用になりました。 エンハーツは、増殖の速いがん細胞に見られるHER2という蛋白質を標的に作用するトラスツズマブという分子標的薬を利用しています。一般的にはハーセプチンという名称で使われており、HER2陽性の乳がん治療では標準治療に入っています。また、後にHER2陽性の胃がんにも適応拡大になっています。

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