toggle
2023-04-05

α線標的アイソトープ治療が様々ながんに有効であることを確認


がん細胞に微量の放射線を発生する物質を送り込んで狙い撃つ治療があります。

がん細胞のDNAを損傷させるだけではない

量子医科学研究所は、独自に開発したα線標的アイソトープ治療薬「At-AITM」が様々ながんに有効であることを確認しました。放射線治療は一般に体の外から患部に照射しますが、微量の放射線を発生する物質を、抗体などを利用して、がん細胞に結合させて狙い撃つというやり方もあり、甲状腺がんや前立腺がんで実用化されています。今回、量子医科学研究所ではトリプルネガティブ乳がん、膵臓がん、悪性黒色腫、大腸がんなどをマウスに移植し、At-AITMを投与したところ、全てのがんで抗腫瘍効果を確認出来ました。また、従来のこのような治療では放射線によるがん細胞のDNA傷害が作用機序だとされていましたが、がん細胞の増殖や転移に関わる遺伝子の抑制、がん細胞の老化促進などの働きもあることがわかっています。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事