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2023-02-15

各社が開発を進めるRASを標的とする治療


細胞の増殖に関わるRASという遺伝子の変異は、がんの多くに見られます。

KRASには薬が結合しづらいという課題

RASは細胞の増殖に関わる遺伝子で、ここに変異が生じると、がんの原因になるとされています。RASにはKRAS、NRAS、HRASの3種類がありますが、特にKRASについては膵臓がんの殆どや肺がん、大腸がんなどがん全体の2割で変異があることがわかっています。がんの標的としては有効なのですが、KRASの表面には低分子化合物が結合しづらいことから、分子標的薬の開発が進んでいませんでした。こうした課題を技術革新によって克服し、昨年4月には世界初となるKRAS阻害薬「ソトラシブ」が保険適用になりました。現在、複数の製薬会社が、RASを標的とする治療の開発を進めています。

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