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2022-12-26

妊娠のためにホルモン治療を中断した乳がん患者のその後


女性ホルモンの影響で進行する乳がんの治療には、女性ホルモンを抑制するホルモンが用いられます。

短期的には再発リスクに影響なし

乳がんには幾つかのタイプがあり、そのひとつとして女性ホルモンの影響で進行するタイプがあり、治療には女性ホルモンを抑制するホルモンが用いられます。しかし、若い世代の患者の場合、将来的に妊娠・出産を希望し、ホルモンによる治療を中断することがあります。ダナ・ファーバーがん研究所ではこうした患者について調査を行っています。ステージ1〜3のホルモン陽性の乳がんで手術後に18〜30か月間、ホルモン治療を受けた42歳以下の患者で、その後、妊娠、出産、授乳などで2年間の中断を経て再開した場合の5〜10年後を追跡しました。2014年12月〜2019年12月に518人が登録し、75%が出産歴なし、94%がステージ1〜2の早期でした。追跡期間の中央値である41か月で44人が再発なし。短期的には再発リスクには影響しないことがわかりました。また、妊娠については評価対象の497人のうち、368人(74%)が1回以上妊娠、317人(64%)が1回以上妊娠し、365人の子供が産まれています。以後のホルモン療法については76%が再開し、8%が再発、もしくは死亡しています。

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