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2017-09-08

オプジーボの副作用は重篤になりやすい

 

「夢の新薬」といわれたオプジーボですが、副作用のリスクが大きいことはまだあまり知られていないようです

T細胞が暴走する自己免疫疾患のリスク
従来の抗がん剤とは異なる作用機序で、一躍話題になったオプジーボですが、副作用のリスクがあることは、まだ十分に周知されているとはいえません。オプジーボは、がん細胞が免疫細胞(T細胞)にかけているブレーキを解除しますが、T細胞は正常細胞を攻撃する場合もあり、暴走すると自己免疫疾患など命に関わる副作用を招くことが考えられます。この副作用への対策が急務でしたが、慶応義塾大学などのグループは、オプジーボの副作用で起こる重症筋無力症の特徴を明らかにしました。

通常の重症筋無力症よりも急速に悪化
発表によるとオプジーボを投与した9869人の患者のうち、12人が重症筋無力症になり、そのうち9人は2回目の投与後までに発症しました。通常の筋無力症よりも進行が急速かつ重篤で、9人のうちの6人が呼吸が出来ない状態(クリーゼ)になっています。最終的には2人が亡くなりました。クリーゼになると人工呼吸が必要で、そのための治療が長期に及ぶため、どうすれば副作用を予測出来るか、また早期に副作用を診断出来るかが、今後の課題になりそうです。

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