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2021-12-29

オプジーボが原発不明がんに適応追加


がん治療は部位ではなく性質に応じて選択されるようになるでしょう。

PD-L1が陽性なら、オプジーボは部位を問わず有効

がんは基本的に原発の部位によって治療が確立されています。そのため、既に転移した状態で発見され、原発の部位がわからないと、治療の方針すら立てられません。昨今、がんは部位ではなく性質(遺伝子の変異)によって治療(分子標的薬)を決定するゲノム医療が推進されてはいますが、最初からがんの性質に応じて治療を検討するようになるまでには、まだ時間がかかりそうです。昨年、近畿大学のグループは、免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ」が原発不明がんに対して延命効果があったことを確認していますが、先日、オプジーボは原発不明がんに対して適応追加されました。オプジーボは、がん細胞が免疫細胞の攻撃を抑制している状態を解除します。免疫細胞(T細胞)の表面にはPD-1という免疫チェックっポイントがあり、がん細胞が発現するPD-L1がそこに結合すると、T細胞は攻撃が出来なくなります。オプジーボはPD-1に結合することで、PD-L1による抑制を出来なくしてしまうのです。従って、PD-L1が陽性であれば、オプジーボはがんの部位を問わず効果が期待出来ることになります。

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