2021-10-05
脳腫瘍を電場を発生させて治療する最新機器
脳腫瘍の再発予防のための維持療法は、基本的に抗がん剤が用いられてきましたが、電場を利用する最新の治療があります。
がん細胞を移動させないようにして死滅させる
脳腫瘍の中でも最も厄介な膠芽腫の治療は、まず手術による切除。そして、取り残しに備えて、放射線と抗がん剤が使われます。その後も再発予防のための維持療法が行われ、抗がん剤などが使われますが、2017年に保険適用になった最新の維持療法が、電場を発生させてがん細胞を死滅させる携帯用の医療機器「オプチューン」です。患者は1.5kgくらいの電場を発生させる機器を持ち歩き、頭部に貼ったセラミックを経由して、脳に電場を発生させます。正常な脳の細胞は殆ど分裂しませんが、がん細胞は盛んに分裂し、その際に微小管に沿って移動する必要があるのですが、この移動を電場が妨げることで、がん細胞は死滅していくのです。
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