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2021-03-05

糞便移植が免疫チェックポイント阻害剤を有効にする


腸内には様々な微生物が存在し、それによって免疫は大きく左右されます。健康な方の糞便を移植するという行為は、以前から研究の対象になってきました。

糞便移植でキイトルーダが有効に

腸内細菌の状態が免疫に大きく影響することは、よく知られています。また、がん細胞の免疫細胞に対する抑制を解除する免疫チェックポイント阻害剤が反応するかどうかについても、腸内細菌の状態によって左右されることが、こてまでの研究で示されています。ピッツパーグ大学の研究グループが、進行したメラノーマの治療において免疫チェックポイント阻害剤(キイトルーダ)が奏効しなかった患者に対して、奏功した患者の糞便から採取した微生物を移植し、腸内細菌叢を変化させたところ、15例中、6例において12か月に渡って安定、もしくは客観的奏効という結果が得られたと報告されています。今後、ほかのがんに対しても同様の試みを行うと同時に、どのような腸内細菌の状態であれば免疫チェックポイント阻害剤が有効になるのかを明らかにし、新たな治療を開発していくとのことです。

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