toggle
2019-10-03

がんゲノム医療の利用拡大に向け治験開始

がんゲノム医療が保険適用になりましたが、実際に利用出来る患者は多くないのが現状です。

使えそうな薬が保険適用だとは限らない
がんゲノム医療では患者の遺伝子の変異を調べて、最適な治療を選択します。がん遺伝子パネル検査は保険適用になりましたが、実際に対象となるのは、標準治療でやることがなくなった患者や希少がんの患者など全体の1%程度といわれます。また、遺伝子の変異に応じた分子標的薬が見つかっても、それが保険適用ではないことが多く、その実効性が議論の対象になっています。

9種類の分子標的薬を製薬会社が無償で提供
国立がんセンター中央病院ではこのような現状を踏まえ、がん遺伝子パネル検査で変異が明らかになったにもかかわらず、効果の期待出来る分子標的薬が保険適用外であった患者に対して、治験という形で幅広い投薬を行う取り組みを開始します。患者申出療養制度を利用し、約40万円の研究費と保険適用外の分子標的薬の費用全額は自己負担となりますが、グリペッグなど9種類の分子標的薬は製薬会社から無償で提供され、今後、数を増やしていく見込みです。

Share on Facebook0Tweet about this on Twitter0
関連記事