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2019-06-10

進行がんからの生還の鍵はセカンドオピニオン2

進行がんからの生還の鍵はセカンドオピニオン

標準治療は進行がんに対しては延命しか行わない
保険診療で提供される標準治療は、科学的根拠と多くの検証に基づく信頼出来る治療です。しかし、進行がんに対しては限界があり、現実的には完治よりも延命を目的とする治療になってしまいます。

がんが早期で原発部位や周辺のリンパ節に留まっている場合は、手術や放射線といった局所療法で完全に取ることが出来ます。しかし、浸潤が進んだり、遠隔転移したりすると、がん細胞は全身に散らばっており、抗がん剤による全身治療が必要です。

抗がん剤は、がん細胞が盛んに分裂することに着目し、分裂中の細胞を傷害することで、がんを縮小させます。しかし、再発や転移の原因となるがん幹細胞は、分裂の周期が長く、抗がん剤の攻撃から生き延びてしまうのです。

従って、進行がんに対しては基本的に抗がん剤を繰り返し、完治ではなくて延命を施すしかないのが、標準治療の現実です。

先端医療などで標準治療を補完して、進行がんを克服
がんが進行して、手術が不可能だとか、もう緩和ケアしか出来ないという患者さんはたくさんいらっしゃると思いますが、あくまでも標準治療のガイドラインに従った場合です。自由診療も選択の範囲に加えれば、ステージ4や末期の患者さんでも完治や生還を目指してやれることはたくさんあります。決して諦めることはありません。

がん細胞が全身に散らばっている場合、奏効率は最初に使うファーストラインの抗がん剤で3~5割、セカンドラインで1~3割といわれます。ガイドラインではサードラインまで決まっていますが、生き残ったがん細胞には抗がん剤への耐性が出来て、奏効率はどんどん悪化していくのです。

全身に散らばったがん細胞を排除するには、遺伝子治療や免疫治療で標準治療を補完していく必要があります。こうした治療は自由診療で行われています。保険診療ではそれ以外の治療を勧めたり行ったり出来ませんから、こうした自由診療を希望される患者さんは、まずは先端医療などの自由診療に精通した医師に、セカンドオピニオンを求めることが必要です。

同じ標準治療でも医師によって違いが
保険診療の原則は均てん化された医療ですが、現実には医師や医療機関の優劣はあります。多くの患者さんはがんと診断されたら、紹介された先で治療を受けますが、それがベストの環境とはいいきれないのです。医師や医療機関のことを一番知っているのは医師です。自分のがんを一番得意としている医師や医療機関を紹介してもらうのは、セカンドオピニオンの利用法のひとつです。

また、標準治療にはガイドラインが設けられていますが、それに沿って判断するのは医師です。症状や体調、環境、リスクなどの要因で個々の医師の判断は変わってきます。最初に診断してもらった医師に、手術は無理だとか、緩和ケアしか出来ないといわれても、別の医師の見解が異なるということは少なくありません。
諦めずにセカンドオピニオンを聞いてみましょう。

▼セカンドオピニオン▼
春から血便と便秘が続き、4月になって精密検査を受けたところ、大腸がんだと診断されました。骨盤に転移しているステージ4です。医師からは大腸がんが大きく、また周辺のリンパ節との癒着も大きいので、原発部位の切除が困難だといわれました。とりあえず人工肛門を作り、抗がん剤を投与しながら、様子を見て、がんが小さくなれば、がんを取り去る手術が可能になるかもしれないそうです。
しかし、人工肛門にするのは抵抗があったので、主治医の先生に無理をいって、人工肛門の手術をしないまま、5月から抗がん剤の投与がはじまりました。一番強い抗がん剤といわれたくらいなので、血液検査の数値などを見る限り効いているようですが、副作用で吐き気が強く食欲もありません。あまりにつらいので正直中止も考えています。でも、抗がん剤を使わないと、いずれは人工肛門にすることは避けられないでしょうから、私も家族も迷っています。抗がん剤を続けていくかどうかを含めて、何かアドバイスをいただければと思います。《60歳 女性》

抗がん剤が効いて、手術が可能になるのが理想的
抗がん剤を止めたら、
いずれ人工肛門にするのは避けられない

大腸がんステージ4の場合は、原発部位と転移部位が切除可能かどうかで、3通りの治療方針があります。

①原発部位・転移部位ともに切除可能
原発部位+転移部位切除→抗がん剤

②原発部位切除可能・転移部位切除不可能
原発部位切除→抗がん剤(+放射線)

③原発部位・転移部位ともに切除不可能
人工肛門手術→抗がん剤(+放射線)→原発切除

この患者さんは③に当たりますが、人工肛門にしないという選択をよく主治医の先生が認めてくれたと思います。断った時点で、転院させられてもおかしくありません。抗がん剤については効果が出て、手術が可能となるかもしれないので、いずれ効果は落ちるかもしれませんが、種類を変更して続ける必要があると思います。
抗がん剤を中止した、もしくは抗がん剤が効かなかった場合には、がんが進行して、腸閉塞を起こす可能性が高いので、人工肛門は避けられないでしょう。

人工肛門以外には肛門からがんの先まで管を入れて便を通すという方法もありますが、管と便を入れるバッグを持ち歩かなければならず、生活の質はむしろ下がってしまいます。また、穿孔といって腸が破れて、便がお腹の中に出てしまうことがあります。これで腹膜炎を起こすと、命に関わるので、緊急で人工肛門の手術をして、便の逃げ道を作らなければなりません。

変更した抗がん剤が効いて、人工肛門を作らずに、手術まで持っていけるのが理想的です。その確率を上げるために、遺伝子治療を併用して、相乗効果を期待するという方法もあります。今は何とか人工肛門を作らずに、ここまで来られているので、手術に持っていけるといいですね。

≪取材協力≫ 銀座みやこクリニック https://gmcl.jp/

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