本当に「がんになる前に知っておくこと」

がん患者にとって本当に必要な情報とは何でしょうか。

がんになったらなかなか正しい情報を集められない
映画『がんになる前に知っておくこと』が2月2日に公開されます。ナビゲーターが患者や医師などの専門家と対話しながら、がんという病気や治療についての理解を深めていくというドキュメンタリーです。多くの患者は、がんになってはじめてがんを知ろうとします。しかし、驚きや不安の中、正しい情報を十分に集められることは少ないでしょう。その意味でがんになる前にがんについて予備知識を持っておくことは大切です。

標準治療だけでは進行がんを征圧出来ない
気になったのはこの対話が標準治療の枠内でしか行われていないことです。標準治療以外を頑なに認めない医師が登場し、標準治療を礼賛しています。確かに標準治療は科学的根拠と検証に基づく信頼出来る治療です。しかし、それでは不十分だから進行がんは征圧出来ないのです。再発や転移を繰り返し、標準治療ではもう出来る治療がなくなっても、まだ選択肢はあります。自分たちの価値観の中で真っ当な自由診療まで否定してしまうのは、医師の傲慢と無知としかいえないでしょう。本当の意味で「がんになる前に知っておくこと」のひとつは、標準治療には限界があり、がん治療は標準治療だけではないということです。

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