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2023-04-20

超音波で難治の膵臓がんを治療する技術


超音波を収束させると、熱を発生し、照射した部分のがん細胞は死滅します。

2022年10月に治験開始

膵臓がんは、初期には症状が出にくく、また膵臓が奥まった部位にあるため、発見が遅れがちです。周囲に浸潤すると、手術は困難になり、5年生存率は1割以下といわれます。この膵臓がんを超音波で治療しようと取り組んでいるのがソニア・セラピューティクスというベンチャーです。超音波を患部に集中させて、熱で患部のみを破壊します。同様の技術は競合が実用化していますが、患部を焼く超音波と、体内を観察するエコーのための超音波が干渉して、患部が見えづらく、消化などで動き易い内臓には向いていませんでした。同社の技術では体内で気泡を発生させ、この気泡をエコー用の超音波で捉えることで、照射の状態を見え易くしています。昨年10月日は切除不能の膵臓がん患者90人に対して治験を開始しており、実用化が待たれます。

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